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~Blue Flag~ ワールドフットボールに物申す
12月
16
2006
18:15:30
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買収買収また買収

以前のエントリでも書きましたがイングランド、特にプレミアシップのクラブが外国資本に買収され続けています。アブラモヴィッチのチェルシーに始まり、最近ではリヴァプールとニューカッスルの周辺が慌しくなってきました。

プレミアのクラブは買収されすぎですね。2003年のアブラモヴィッチ以降、6クラブ目ですか。この6クラブにはイングランドのトップクラブのマンチェスター・ユナイテッドとリヴァプールが入っているのが嘆かわしいところでしょう。

チェルシーのケース

イギリス人ファンにとっては残念な出来事でしょう。僕が現地のファンだったら怒りを覚えていると思います。しかし、日本人だからかチェルシーがアブラモヴィッチに買収されて悲しいだとかそんな気持ちはわきませんでした。むしろチェルシーファン的には良かったと思っている人が多いのでは?というのも当時のチェルシーは「万年優勝候補」から「万年中位」という評価に下がっており、お金(特に給料)をかけている割にパッとした成績を上げることは出来待ていませんでした。そして02/03の終盤には9600万ポンドに上る負債を抱えているとセンセーショナルに報道され、その直後にグジョンセンが賃金アップを要求したということで日本の雑誌にも非難めいたことが書かれていました(しかもギャンブルでかなりの金をスった)。

結局そのシーズンは最終戦でリヴァプールを降して4位に入りCL予備選の出場権を得ました。多くのチェルシーファンはそこで少しホッとしたことでしょう。CLに出るということはそれだけで多くの報酬を得ることが出来ます。9600万ポンドを返済すると言うのは容易なことではないけれど、CL出場権を獲得できなかったらチームが解体されるとのウワサもありました。

そして、8月初旬、突然ロマン・アブラモヴィッチと言う謎のロシア人がケン・ベイツからチェルシーを買収したと言うニュースが飛び込んできました。もちろん負債もアブラモヴィッチの資産で全額返済。裏技的な手口でチェルシーは突如として世界有数の金持ちクラブになりました ((収益ランキングではそれ以前からトップ10の常連でしたが))。
しかし、そのシーズンで契約が切れるチェルシーレジェンドのジャンフランコ・ゾーラはチェルシーの資金難のため ((お金が無いので契約更新交渉が出来なかった。買収されてから交渉を始めようとしたが男ゾーラは約束を反故に出来ないとして交渉に応じなかった))、カリアリの会長と交わした口約束を守るため、子供の教育のためイタリアに戻ることになってしまいました。

その後は皆さんご存じの通りそのシーズンにいきなり1億ポンドの補強をし、個人的に凡庸と考えているラニエリ監督に率いられたチェルシーはリーグ2位、CLベスト4とここ50年以来最高の成績を収めました。
それでは満足できないオーナーは次のシーズンに2年連続UEFA主催大会で優勝したポルト(2年連続3冠にあと1歩のところだった)の監督だったジョゼ・モウリーニョを招聘。次のシーズンは50年ぶりのリーグ優勝とカーリングカップの2冠、CLではバルサとバイエルン ((バラックがシミュレーションしやがったなぁ…))を倒したがリヴァプールに疑惑の判定と詰めの甘さが出て敗退。ベスト4で終わってしまいました。

アブラモヴィッチに買収された後のチェルシーはその後も会長だったベイツとすぐに袂を分かって弁護士の会長を据えました。その後ユナイテッドからビジネスのプロ(フットボールは素人)のピーター・ケニヨンをヘッドハンティングしました。ここからおかしくなった…さらにその後トッテナムのフランク・アルネセンGMに違法接触をしてトッテナムに補償金700万ポンドを払った末にヘッドハンティング、モウリーニョ就任前はエリクソンとの接触をすっぱ抜かれるなどビジネスのプロの割りに拙いことをしています。一番最近ではアシュリー・コール(の代理人が持ちかけたらしいが)と違法な接触をして罰金、次に同じことをしたら減点処分もあると厳しい処分を受けました。しかし、それでも変わる気配はなし。同じことを繰り返し現在ベイツが会長をしているリーズのアカデミーに所属している選手を引き抜いただとかで少し揉めました。

チェルシーが嫌われている所以は突然金持ちになり、湯水の如くそれを使い、ルール違反を度々犯す横暴さにあると思っています。実際僕としてもルール違反まがいの交渉には嫌気がさしています。
アブラモヴィッチの目的も掴めませんね。道楽(これが一番の問題か…)でトロフィーを獲得するために買収したと自分では言っているようですがマネーロンダリング疑惑もあります。そこがチェルシーファンの一番懸念すべき問題でしょう。

ユナイテッドのケース

僕としてはこれは悲惨なケースのような…?
アメリカの実業家でNFLのクラブ(タンパベイ・バッカニアーズ)も所有しているマルコム・グレイザーは完全に投資目的で買収後に自分の所有物となるシアター・オブ・ドリーム、オールド・トラッフォードを担保に入れて買収資金を銀行から借りました。
アブラモヴィッチと違い、グレイザーはクラブを自分の所有物と見なして、しかも借金を背負った状態でクラブにやってきました。オールド・トラッフォードの改修工事をしてプレミア最大の75000人収容の大スタジアムを作り上げたが今後の行く末は?

ポーツマスのケース

ミラン・マンダリッチも元々外国人のオーナーでした。しかも金持ち。
それでも資金に限界が来ていたのでフランス系ロシア人のガイダマックに売り渡しました。
昨季の冬にガイダマック&レドナップ体制になり、降格確実と見られていた位置から奇跡の残留を果たしました。今季は開幕から大健闘で現在4位という位置にいます。

アストン・ヴィラのケース

アストン・ヴィラの元オーナーのダグ・エリスは口は出すけど金は出さないオーナーでファンに全く支持されていないオーナーでした。ファンが何度も何度もエリス・アウトと書かれたプラカードをもってスタジアムに足を運ぶ姿がプレビューショーなどで報道されていました。
その守銭奴オーナーがついに買収を受け入れてアメリカ人実業家のランディ・ラーナーに売り渡しました。ラーナーは資金注入を約束していて今後に注目です。

現在交渉中のクラブ

リヴァプールはこの話し合いがまとまれば世界ナンバー1の金持ちクラブになります。
国内随一の優勝回数を誇る名門なのでファンの反応は一様に反発的と予想できる。
日本人ファンではチェルシーのようにはなってほしくないという発言が目立つ。
チェルシーというよりユナイテッド的な買収でしょう。しかし、チェルシーのようになって欲しくないという声が多いですね。
投資目的とのことなのでチェルシーのような大盤振る舞いは無いでしょう。

ニューカッスルはアメリカのファイナンスグループのポリゴン(?)とスイス銀行からの投資の話がある模様。

狙われるイングランド

1980年代中盤、リヴァプールファンがヘイゼルの悲劇を引き起こし、イングランドクラブはUEFAの大会から数年間締め出されました。イングランドが欧州でも隆盛を誇っていた時期にそんなペナルティを課されてしまい、その間にイングランドは時代遅れの国へと成り下がってしまいました。UEFAランクも落ちるところまで落ちましたが、90年代初頭から中盤にかけてグーリット、ヴィアリ、ゾーラ、ベルカンプ、ジノラなど外国人スターがドーバー海峡を渡ってブリテン島へ。プレミアリーグに移行してからB SKY Bと契約するなどし次第にプレミアは潤沢なマネーと外国人スターによる華やかなリーグとなりました。

何故こうもイングランドのクラブが狙われるのか。どこが他国と違うのでしょうか?
理由としては熱狂的なファンがいて投資をする価値があると見られているからでしょうか。華やかなプレミアシップと最近のプレミアクラブの活躍が認められたといったところでしょうか。
それとも各クラブの資金繰りが悪く現オーナーではうまく回せないから打診に応じてしまう?それなら買収ラッシュになるほどの魅力は感じませんね…
ハロッズのオーナーで富豪のアル・ファイドも最初は資金力を生かして大型補強をしていたものの、その補強が失敗して現在は慎重姿勢に変わってしまいました。

結局

プレミアは熱狂的なファン、クラブのレベルも上がってきて知名度も高いから投資化にとって魅力的な土壌と言うわけでしょうか。しかし、プレミアクラブの実態は火の車。苦しいクラブオーナーはいい話には飛びつくという感じですかね。
そこで両者の利害が一致すると言う感じでって…なんか書いてるうちによくわからなくなってきました。
イングランドが狙われるのは魅力があるからなのかそういう法律とかが緩いから?
投資家にとって魅力があるというのは喜べるようで喜べない。
個人的に思うのはクラブを自分の持ち物とせずファンありきで運営していくことでしょうね。
現時点でそれが達成できているクラブがあるかと言われれば疑問。
最悪なのは買収されたのに結果が出ないクラブでしょう。以前も紹介しましたが、KASABIANのボーカルがファンのレスターはアメリカ人に買収されましたが、チャンピオンシップでくすぶっています。
このことからもイングランド人的には買収されても普通に運営してチームが強化されたらある程度許容してくれるようです。
外国資本が流入してさらに面白いリーグになったら良いんですがね。
これからどうなるイングランド。

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